鍛治職人の匠の技に触れよう


燕三条が世界に誇る高度な金属加工技術については、このジャーナル記事でもなんどもご紹介してまいりましたが、今日はそのルーツのお話を。

かつて信濃川は度々氾濫をおこし、このあたりは湿地帯が広がり「米どころ」どころではなかったそうです。そこで代官所が江戸から和釘職人を呼び寄せ、農民の冬仕事として奨励しました。当時江戸では火事や地震が多く、そのたびに燕三条の和釘の需要が高まり、一大産地として成長していきました。江戸城の修復にもこの地で作られた和釘が使われたといいます。

しかし現代生活の中では和釘ってほとんど見かけませんよね。というのも、いま和釘が用いられているのは、主に神社仏閣や城郭などの古建築物。飛鳥時代から日本の建築物には使用されており、その修理や復元に欠かせないアイテムのひとつとして使われているんです。

弥彦線の北三条駅から徒歩3分です

そんな和釘を見たり、作ったり、加工したりできるのが、「三条鍛治道場」。
三条市の「越後三条打刃物」は国指定の伝統的工芸品にも認定されており、その匠の技を後継者に受け継ぐために平成17年にオープンした施設です。と同時に、鍛治職人の技術を体験できる講座を設け、一般の人でも楽しめる施設にもなっています。

三条は古くから鉄に関わる職人さんがいたんですね

三条の職人の姿が並べられた看板。かっこいいですねー。

和釘は洋釘と違って、頭の部分が大きく、太く角ばった軸をしており、表面積が大きいことが特徴。金槌で一本一本叩いて作るため、使用する柱などに合わせて軸のラインを変えることができるので、より建築物に馴染み仕上がりが美しいと言われています。

こちらは伊勢神宮の平成25年度の式年遷宮に納品した和釘。様々なサイズがあるんですね

展示室には匠が仕上げた様々な形の刃物が飾られています。この一流の作品を見るだけでも価値があります。

両刃のノコギリ。細かなギザギザが美しいです!

ホゾ穴を掘るためのノミのセット。当然といえば当然ですが、こんなに大きさのバリエーションがあるんですね

家庭ではまず見かけないサイズの、柳刃の刺身包丁。さぞやお刺身が美味しくなるんでしょうね

誰でも参加できる鍛治体験は、
●和釘づくり
●ペーパーナイフづくり
●三徳包丁研ぎ
の3つ。

サンプルが展示されています。準備中とのことですが、蹄鉄づくりは競馬ファンに良さそうですよね(笑)

実は訪ねた時はちょっと時間が遅く体験できなかったのですが、体験工房を見学させていただきました。
ペーパーナイフづくりは叩く・削る・磨くの、鍛治の技術を駆使しながら、五寸釘を打ち伸ばしてペーパーナイフにするのだそう。頭の部分が捻ってあってちょっとオシャレな仕上がりで、とても楽しそう! 次回は時間に余裕を持って来て、ぜひ挑戦して見たいと思います。
飾っておくものより、生活の中で愛用できるものこそ、三条の匠の技への理解が深まるように思います。トライしたらまたご報告いたしますね!

【三条鍛治道場】
住 所  新潟県三条市元町11-53
電 話  0256-34-8080
時 間  9:00〜17:00
入館料  無料
休館日  月曜日/12月29日から翌年1月3日まで(月曜日が祝日の場合はその翌日)
体 験  和釘づくり…大人1人あたり500円、中学生以下1人あたり250円
     ペーパーナイフづくり…大人1人あたり1,000円、中学生以下1人あたり500円
     包丁研ぎ…大人1人あたり300円、中学生以下1人あたり150円(自宅から包丁を持参)
     *いずれも小学校の高学年以上から体験でき、一人での体験なら所要時間1時間程度。3名までは予約不要
U R L http://kajidojo.com/