神様の使いが増えました


古来、神様の使いとして崇められる生き物はたくさんいます。
例えば、キツネやカラス、カメ、キジ、シカ、サル、ヘビ、ネズミなどなど。縁起が良いとして、大切に保護されてきました。体の色が白いとさらに尊ばれ、宮中に献上されたり、元号(昭和や平成などのこと)が改められたりすることもありました。

この神様のお使い、弥彦神社にもちゃんといらっしゃるんです。
それは鹿。神鹿として、鹿苑で大切に飼われています。

人やカメラにも興味津々。人懐こくて可愛いです

神鹿の元祖は、茨城県の鹿島神宮。祭神の武甕槌命(タケミカヅチノミコト)に、鹿神である天迦久神(アメノカクノカミ)が天照大御神(アマテラスオオミカミ)の命を伝えに来たことに由来するといいます。
そしてもう一つが奈良県の春日大社。創建に際して、武甕槌命が鹿島から奈良まで白い神鹿に乗ってお移りになったと伝えられています。いずれの神社にも今でも神鹿がいます。

こちらはあまりにも有名な奈良の鹿。神様の使いであり、国の天然記念物です

弥彦神社の神鹿は、大正2年に春日大社より雄雌一組を譲り受けたのが始まりで、戦後の昭和30年にさらに東京の神田明神から雄雌一組を譲り受け、順調に繁殖を重ねてきていました。
しかし、最盛期には30頭を数えたものの、近年は様々な事情によりわずか3頭まで減ってしまっていました。
そこで、おやひこさまの御遷座百年記念事業により、鹿苑を移築・整備して飼育により良い環境が整ったことから、昨年9月に静岡県の三嶋大社から10頭を譲り受けることができました。

三嶋大社の神鹿も大正時代に春日大社から譲渡されたのだそう

1〜3歳の雄1頭と、雌9頭が加わり、賑やかになった鹿苑。元気な鹿がいると嬉しい気分になりますし、参拝のついでに顔を見に行こうかなと楽しみが増えました。餌をあげることもできますし、鹿苑の周辺にはベンチなども置かれて、ちょっとした憩いのスポットになっています。
弥彦はそもそも鹿と縁の深い土地。万葉集には鹿の歌が詠まれています。ちょうど鹿苑のそばにその歌を刻んだ歌碑も建てられています。

「伊夜比古 神の麓に今日らもか 鹿の伏すらむ皮衣きて 角つきながら」

神様の使いが増えて、皆様により多くの幸せとご縁を運んでくれるかもしれませんね。